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人情紙風船

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とにかくリアルな映画だった。

戦時中たった28歳の短い命でこの世を去った天才監督、山中貞雄の遺作。

彼が監督した作品全26本のうち、現存するものはわずかに3本。
(「人情紙風船」「丹下左膳餘話 百万両の壷」「河内山宗俊」)
この作品は日本映画史上ナンバー1との呼び声が高いが認知度で言えばとても低い。
まぁ~60年以上も前の作品なので無理もないですけどね。。

当然、自分もつい最近までこの監督の存在すら知らなかった。
ネットを何気なく見ていたところ偶然に見つけ興味を持ち借りてきました。

戦前のしかもたった20代の監督の映画。
という所から推測するなら出来は今の映研8ミリ程なのだろうと誰しもが思うはず。
しかし、目の前に映る映像はとても20代かそこらで撮れるシロモノではなく
まさにホンモノの江戸長屋が映されていました。
<ストーリー>
江戸深川の棟割長屋でのシーンからはじまる。
そこに住む浪人の海野又十郎は亡き父の知り合い毛利三左衛門へ仕官の申し込みを続けていたが
未だに良い返事すらもらえない状態。一方隣に住む髪結新三は彼とは全く正反対の性格で
ご禁制の博打を隠れて商売し、白子屋に商売道具を質に入れようとするのだが・・・。

ストーリーは一貫して暗め&悲しめです。
確実に観る人を選ぶ映画だと思います。
ぶっちゃけ自分も結構苦手なタイプの作品なのかもしれません^^;
カッコイイ侍も出てきませんし人間の酷さもとことん描かれています。
でもこの映画には本物の時代、本物の悪の部分が描かれていて(この辺りは今の世の中にも通ずると思う)
ラストまで目が離せませんでした。

展開(テンポ)のよさ、映像のリアリティ、編集のうまさも今の現代映画の先駆けといった感じで
カメラの映し方やシーンの省略などは今も多く(というかほとんど)の映画で使われています。

そしてラストシーン
紙風船が流れてゆく映像はオープニングとリンクしてさまざまな感情を与えてくれました。


次はこの作品とは正反対のエンターテイメント作品、今もリメイク化が続けられている
『丹下左膳余話 百万両の壺』を観る予定です。


Masaの勝手な評価: ★★★★☆

Amazon 人情紙風船

こちらはファンの方のサイト。
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by Kaworinlove55 | 2005-08-17 22:03 | 映画批評 な行
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「やっぱりヤマダ電機でかってこよ」


by Kaworinlove55
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